ご購入前に超音波洗浄機が壊れやすい事例をお読み頂き、事例に当てはまる使い方をご希望の場合は、機種選択の際、営業担当者に何か手段がないのか、ご質問頂ければと思います。
(1)水がないと壊れます。
超音波洗浄器は、洗浄効果を上げる為に、超音波振動子へかなりのパワーが入っております。
その際、規定水量が入っていることが前提となって調整を行っている為、水が無いと、接着部分などが剥離し、瞬間に破損してしまいます。
※パワーを落とした機種では一部ではありますが、空焚き可能のものもありますが、超音波洗浄器は必ず水を入れてご使用下さい。
※超音波洗浄器の心臓部分ですので、洗浄槽及び振動子交換になると、かなり高い修理になります。
(2)水が少なくても壊れます。
実際に規定水量というのは、洗浄槽の上部より数センチのところに設定されています。
実際にあったお客様なのですが、水が入っていればいいということで、底から数センチの水しかいれず使っていたようです。空焚きにはなりにくいのですが、超音波振動子より出た超音波が、水面に反射してすぐに超音波振動子に返ってきてしまいます。超音波振動子ではあたかも信号が増幅されたような状態になり、過入力状態となり破損となりました。
※水の位置は取扱い説明書に記載があります。まず確認をしましょう。
(3)水があっても壊れた?
なんで水があるのに!と思う方もいると思いますが、これは主に卓上型超音波洗浄器にある故障事例です。
ビーカーの場合、オプションでビーカー受けなどが用意されていますが、そういったものを使わず直接洗浄槽においてスイッチを入れたとたん、破損というのがあります。
これは、ビーカーの底が曲面になっているので、まっすぐ入れると空気が抜けずに、底に水が無い部分をつくってしまいます。そうすると、1と同様、空焚きの状態になります。空気を必ず抜くか、ビーカー受けなどを利用するようにして下さい。
(4)振動板は消耗品。
超音波洗浄器の振動板(水槽)は、超音波のキャビテーションによって削られて来ます。装置組込みタイプなどは、振動板は、破損するものと考え、特注振動板などは、アフター用も一緒にご注文されることをおすすめします。(特注板は材料を切り出すところからはじまりますので、納期がかかり、生産ラインに入っているものは、かなりの期間ラインを止めることになります)
(5)洗浄力が落ちた?
洗浄能力が落ちたかどうか確認する手段として、目視チェックに頼っていませんか?超音波音圧計は、日常管理の目安になる相対値管理を行う為の機械です。いきなり設定レンジが変わったら、故障の可能性大です。
以上超音波洗浄器壊れやすい事例集はお客様の日常使用にご参考になればと思います。超音波洗浄器について、何らかのご質問などがありましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。